トランスミッション

トランスミッション

トランスミッションは腰下分解前に、前回ご紹介したシフトとの連動した動きを確認し、更に単体での分解を行って細部の摩耗や消耗パーツの交換を実施します。 上写真がインプット側、下がアウトプット側となります。 ギアの噛み合う部分は摩耗が判断しやすいですが、内側のシャフトやワッシャーと干渉する部分の摩耗はトランスミッション自体のガタを生んでしまうため、検査・確認を繰り返し、判断します。ベアリングも消耗が見られた場合はプレス機にて交換を行います。 シャフト、ギアそれぞれのオイルラインを適正に確保し、仕上げます。...
ロアケース:シフト

ロアケース:シフト

アッパーケース側の準備が整いましたので、ロア側に移ります。 まずはシフトまわりから。構造はシンプルですが、構成される部品の摩耗がダイレクトにギアチェンジの不具合となって表れる部分なので注意して進めます。 シフトフォークとドラムに関しては、当社の膨大なストックの中から、あらかじめ選考された状態の良いものを使用します。 見落とされがちですが、シフトロッドの微細な摩耗も見逃せない部分なので、今回は新品をチョイスします。 各関連パーツの清掃・検査後、適切に取り付けていきます。...
アッパーケース:ワンウェイクラッチ

アッパーケース:ワンウェイクラッチ

前回に引き続き、アッパーケース側の組み付けを行います。 旧型のワンウェイクラッチは、これから先数年使用する間のどこかで必ず滑りが発生します。しかもそのトラブルが起きた時に交換するにはエンジンを車体から降ろして分解しないと交換できない部分でありますのでオーナー様へのコスト負担が非常に大きな個所となります。当社ではコンプリート車両やエンジンオーバーホールのご依頼を頂いたお客様には必ず、アイドルギアと共に改良型のものを使用するようにしています。 ちなみに右側が旧型のモデルとなります。...
アッパーケース:バランサー

アッパーケース:バランサー

クランクケースの準備が整いましたので、各部品の組み付けに入ります。 まずはバランサー。 ダンパー部分は経年で劣化する為、新品に交換しておきます。経年で発生したガタを除去し一つ一つメカノイズの発生源に対策を施してまいります。 すべて分解してチェックです。 ケースに組み付けていきます。 クランプレバーはよく錆びの出る箇所なので再塗装したものに交換。バランサーシャフトのオイルシールももちろん交換しオイル漏れの原因となる箇所も全て対策を施してまいります。...
クランクケース塗装完了

クランクケース塗装完了

クランクケースの塗装が外注先より仕上がって来ましたので、バリ取り・面出しを行い、再度清掃していきます。 オイルストーンでクランクケース合わせ面の突起部分を平滑化し、バリを面取りカッターで除去することでアッパーケースとロアケースの合わせ面が面同士できっちり合わさるように仕上げます。 取り急ぎご報告申し上げます。...
エンジン製作開始

エンジン製作開始

大変お待たせしております。これよりコンプリート車両のエンジン制作を開始致します。 腰上(シリンーダヘッド・シリンダー)は外注先で清掃・カーボン除去・ボーリング等行うため、その間に腰下を準備していきます。 こちらがベースとなるエンジン腰下部分となります。今回使用する腰下は保管に際し、各カバー類・オイルパン等、保護用のものを仮付けしておりました。 各部品を取り外し後、細部をチェックしていきます。一見関係ないように思われますが、組付けられるエンジンの仕上がりのクオリティは分解工程で決定します。...