少し順番が前後しますが、フロント周りのグレードアップを中心にご報告を行ってまいります


今回のご要望のひとつである、いかなる速度域からでも軽快に動かせるハンドリングを失うことなく直進安定性を確保し、高速クルージング時のギャップ通過後の不安定さ、Fブレーキ操作時の不安定さを解消し車体に落ち着きを持たせる事。これを実現させるためにフロントフォークの分解&グレードアップ、オーナー様の体格に合わせた適正なハンドルポジション確保、そしてコントロール性を重視したブレーキを実現するため、ディスクローターとキャリパー、マスタシリンダーの交換を行います。

フォークは分解、点検、セッティング変更の後インナチューブがチタンコートとなります。
チタンコートを施したからといって体感できるほどの効果は期待できません、フォークに於いて主に走行性能に変化と影響を与えるのは適正なばねレートとそれに見合う減衰力を発生させる事にあります

取り外し、分解&グレードアップされるオーナー様のフォークです

オーナー様の体格にぴったり合うハンドルポジションを実現するために
トップブリッジとハンドルバーの交換を行います。
世に溢れるバーハンドルは数多く存在しますが、当社ではGPZ900Rに最適なものだけしか開発、販売しておりません。
お客様の体格に合わせ、現状違いの4種類のハンドルバーとそれを固定するトップブリッジの形状に至るまでに純正流用から社外ハンドル、社外トップブリッジを10年以上にわたり数十種類のテストを重ね当社のシートと共に現状のラインナップに行き着いたものです。

当社のコンセプトと商品開発概念の中にサーキット走行とレースにおける使用というものは存在しませんので、これらの商品は全て一般道路を快適に走る方のためだけに開発されたものです。

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身体に触れる部品は非常にデリケートで、最も高い優先順位である指に次ぐ重要な箇所であるハンドル、これが適切な角度と位置で装着されていることが快適なバイクを作るうえで必要不可欠となります

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オーナー様のフォークを取り外し、オーバーホールにかかる日数の間にトップブリッジやブレーキの装着作業を進める事ができる様、代わりのフォークをつけています。

フロントホイールを取りはずし、ディスクローターを交換します

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今回フロント側ブレーキはコントロール性を重視してブレンボ40ミリピッチキャリパーのゴールドに変更しますが、だからといって安易にリヤキャリパーまでブレンボに交換するわけではありません。

誰もが認める高性能なブランド物であれば装着するだけで間違いなく良くなる、
と思うのが人の常。
どんな部品にも特徴があり、長所と短所を持っています。
ブレンボにはブレンボの特徴があり、純正部品には純正部品にしかない特有の良さがあります。
それぞれの部品のメリットとデメリットを偏見無く理解しオーナー様
のご要望に合うものをチョイスする、ただそれだけです。
しかし この部品の特性を正しく理解した上での適正な部品のチョイスが
装着後のテイストのほぼ全てを決定付けます。

此度のオーナー様はリヤブレーキに頼もしい制動力を期待されていることから純正キャリパーをチョイスし、それをフローティングマウントとすることでその強い制動力が少しソフトな印象になるようアレンジします。そしてフロントのブレンボキャリパーと同じ色調になるよう、アルマイト済みの完全リビルド済み状態にて装着されます